テーブルがサラダまみれに!旧正月のシンガポールで行われる儀式「Lo Hei(ローヘイ)」とは?
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シンガポールに住む中華系の人々は旧暦の正月(旧正月)に新年を祝いますが、その際「魚生(ユーシェン)」と呼ばれるサラダを、みんなで箸で高く持ち上げる儀式「Lo Hei(ローヘイ)」を行います。中国本土では行われれない、この儀式のルーツとは?食材に込められた意味とは??本記事では、そんな「Lo Hei(ローヘイ)」に関してご紹介していきます。
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シンガポールの旧正月で行われる定番の儀式「Lo Hei(ローヘイ)」とは?
シンガポールの旧正月では家族や親戚、友人が集まり、テーブルを囲んで必ずあることを行います。それは「魚生(ユーシェン)」と呼ばれるサラダを、皆で箸を使って持ち上げ合って食べる「Lo Hei(ローヘイ)」です。
皆でお皿を取り囲み、それぞれがお箸で、サラダの具材を持ち上げながら混ぜ合わせます。高く上げればあげるほど幸運が来るといわれているので、我こそは、とサラダを高くあげ「恭喜发财(ゴン・シー・ファー・ザァイ:たくさんの富をおめでとう!)」や「万事如意(ワン・シー・ルー・イ:願いが叶いますように!)」といった、新年のお祝い言葉と自分の願いを大きな声で叫び合います。
テーブル中にサラダが飛び散って、ぐちゃぐちゃになりますが、それもなんのその、全員がこのローヘイを楽しみながらお正月を祝うのです。
家族や友人同士だけでなく、旧正月明けになると、会社でもローヘイをやるのがシンガポールでは定番になっています。また、この時期になると中華系のレストランもスペシャルメニューとしてユーシェンを置いています。
ちなみに、このローヘイですが、中国や香港では行われず、シンガポール、マレーシア、インドネシアにいる中華系の中で行われるものとなっているようです。
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「魚生(ユーシェン)」のルーツとは?
View this post on InstagramQueennie Catherineさん(@darlingferal)がシェアした投稿 - 2月 8, 2018 at 9:49午後 PST
ユーシェンは、独立前のシンガポールの1964年、当時4大神業のシェフと呼ばれていた4人のシェフによって、繁栄を願い健康であるようにと、そのシンボルとして作られたものだとされています。
ただし、マレーシアでもユーシェンはマレーシアで作られたものだという話もあるようです。
「魚生(ユーシェン)」に使われる食材と、込められた意味とは?
ユーシェンは、大皿に千切りされたニンジン、大根、緑色に染まった大根、小粒のクラッカー、紅ショウガ、そして鮭の刺身が小口切りのものを縁起のいい言葉を言いながら(下記の4字熟語)載せていきます。これらの食材にはひとつひとつ意味があります。
魚生(ユーシェン)に使われる食材
- 鮭の刺身:年年有余(豊富な年になるように)ニンジン:鸿运当头(幸運があるように)緑色の大根:青春常駐(永遠の若さを保てるように)大根:风生水起・步步高升(仕事や商売が繁栄しますように)クラッカー:遍地黄金(床が金で埋められている=リッチになるように)白ごま:生意兴隆(仕事や商売が繁栄しますように)梅のソース:甜甜蜜蜜(愛に満ちた人間関係が結べるように)ポメロ(はっさくに似た柑橘系果物):大吉大利(幸運があるように)胡椒:招财进宝(お金と宝に恵まれるように)
まとめ
シンガポールの旧正月では「魚生(ユーシェン)」と呼ばれるサラダを皆で囲み、新年のお祝いをする行事である「Lo Hei(ローヘイ)」についてご紹介しました。
ユーシェン以外にも、シンガポールの旧正月で欠かせない料理にはパイナップル・タルトや、ビーフ・ジャーキーに似たバクワ(Bak Kwa:肉乾)などがあり、アン・パオ(紅包)と呼ばれると赤い袋にお金を包んで渡す習慣もあります。
シンガポールで旧正月を過ごされる方の参考になれば幸いです。
参考リンク
https://en.wikipedia.org/wiki/Yusheng
https://www.aspirantsg.com/chinese-new-year-auspicious-phrases-during-yu-sheng-lo-hei
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この記事を書いた人
20年近く海外勤務生活。中でも東南アジア、シンガポールに長く滞在。好きなことは旅行、ヨガ、そして様々な場所に出現する猫を撮り続けること。