フランス・ストラスブール大学で学ぶ演劇--トビタテ!留学経験者インタビュー Vol.6前編

8700

View

スポンサーリンク

フランス・ストラスブール大学で演劇を学んだトビタテ生の栃倉那帆さん。大好きな演劇を景観の美しい街ストラスブールで学ぶことができただけでなく、日本文化の発信イベントやアヴィニョン大学のサマーコースへの参加など精力的に活動されました。栃倉さんが留学中にした忘れられない体験やそれを通して成長できたことなどをインタビューで聞いてみました。

スポンサーリンク

今回インタビューしたトビタテ生

ストラスブールを背景にする栃倉さん

栃倉那帆さん

栃倉那帆さんはお茶の水女子大学の4年生で、トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム3期生としてフランスに留学されていました。フランスでは語学学校に通った後、ストラスブール大学で演劇を学び、アヴィニョン大学のサマーコースで実際に演劇を作り上げました。

日本文化を発信するイベントも開催するなど充実した留学生活を送り、成長を実感して帰ってくることができたそうです。そんな栃倉さんの留学について2回に分けてお送りします!前編の今回は留学の流れに沿って概要をお伝えします。

目指せ、トビタテ生の仲間入り!

ーー どうしてトビタテ!を目指したんですか?

トビタテのことは大学の留学説明会で知りました。後日トビタテ生による説明会にも行き、話した方たちが同世代なのにすごく志の高い人たちばかりで、この人たちといれば自分も成長できるのでは、と思いました。それに、奨学金が充実しているので親孝行になるかな、というのもありました。

ーー 選考突破の際に意識したことは何ですか?

なぜ留学したいのかをストーリー立てて説明することを意識しました。自分はこういう人間で、過去にこういうことがあり、それで留学したいと思うようになった、という風にです。

私の場合は、子どもの頃から大好きな星の王子さまを、高校で初めて英語で読んだときに、言語間の微妙な差異に気づき、そこに興味を持ったんです。そこで、これは原文のフランス語で読まなくては!という使命感を持ち、高校の先生に教えてもらいながらフランス語を学び始めました。大学に入って、フランス語圏の言語文化について勉強するうちに、フランス演劇に出会いました。独特な言葉の持つ強さに惹かれ、フランス人の考え方や文化も含めて包括的に理解したいと思うようになり、留学することにしました。

こういう風にストーリー性をうまく伝えるように意識しました。留学の計画書を書いていると、留学で何をしたいのかを考えさせられ、本当にためになりました。

スポンサーリンク

景観が美しい街ストラスブールで演劇を学ぶ

ストラスブール大学

ーー フランスのストラスブール大学を選んだ理由を教えてください。

大学の交換留学プログラムでストラスブール大学に行きました。大学のプログラムリストにフランスの協定校が3つあって、その中で好きだった演劇を学べるストラスブール大学を選びました。大学2年の時に、ストラスブール大のサマーコースに参加していたので、親近感もありました。

ーー ストラスブールの街や大学の雰囲気はどうですか?

ストラスブールは建物が本当にきれいです。わりと小さい町ですが、川が流れていたりと自然もあって、歩いているだけで目に楽しい町です。ドイツとフランスの国境にあるアルザス・ロレーヌ地方にあるので、ドイツっぽい雰囲気もあります。

大学には、近代的な建物と歴史的な美しい建物の2つのキャンパスがあります。私の演劇コースは前者のキャンパスでした。本当は後者が良かったのですが(笑)。生徒数も多くて、広々としています。留学生は、全体はどうか分かりませんが、演劇コースには少なくて、1人か2人くらいでした。ですが、違う学部には日本人もいて、授業以外のところでつながっていました。付属の語学学校で一緒だった人などもいたので。

ーー 大学では演劇を学ばれたとのことですが、演劇の授業はどういうものでしたか?

ギリシャ悲劇などの古典を始めとして演劇について細かいところまで勉強します。私は主に演劇史と演劇分析の授業を取っていました。演劇史では役者や劇場の変遷などを学びます。演劇分析では、教授指定の演劇を近くのストラスブール国立劇場に見に行って、演出・照明・音響がどのように機能しているかをレポートにまとめたり、発表したりします。

ーー 大学で心がけていたことモットーはありますか?

なるべく多くの人と接することを心がけていました。寮が広くてきれいで便利で快適だったので、引きこもりがちでしたが、お散歩でもいいから外に出ようと心掛けてました。

ーー ストラスブール大学は、どんな人にオススメですか?

演劇がやりたい人には良いと思います。授業も実践的だし、ストラスブール国立劇場やオペラもあるので。あとは全て授業が英語で行われるビジネススクールもあるし、法学部も有名なので、その辺りに興味がある人にも良いと思います。

ーー 今振り返ってみて、ストラスブール大学での留学は栃倉さんにとってどんな経験になりましたか?

宝ですね。この時期に行けてよかったと思います。テロとかもあったけど、この時期に行けたからこそ得られたものもあるし。今までの人生で一番多くの人と知り合えて仲良くなった一年でした。留学は色んな面で自分を大きく変えてくれました。

今振り返って留学について思うこと

ーー 留学前または留学中の自分に今アドバイスをするなら、どんなことを伝えますか?

フランスに行ってからも語学の面では苦労したので、「語学力をもっと上げて!」と言いたいですね。語学力は上げておいて損はないと思います。現地での語学勉強は、語学学校の宿題や授業の復習をしていました。何より話すことが一番大事だと思います。買い物に行って店員さんと話すだけでもいいので、色んな人と喋るといいです。「通じた」「喋れた」というのが、自信になり成長できます。フランスではお店に入る時や出るときも必ず挨拶するので、一歩外に出れば喋る機会はたくさんあります。

ーー トビタテ!の留学を通して成長したことは何ですか?

正直トビタテは本当に志が高い人が多くて、最初は劣等感みたいなものがあり、斜に構えたりしていました。そういう自分が嫌で自己嫌悪になるという悪循環に陥ることもありました。ですが、留学後は、劣等感は取り去られ、素直な自分のままでいい、私は私でいい、という自信が生まれました。今はトビタテの仲間を素直に尊敬できます。

ーー トビタテ生ならではの経験や学びはありましたか?

パリの日本大使館のレセプションに呼ばれたことです。国費で日本に留学するフランス人学生を送り出す会で、パリの日本人学生や、フランスで起業された日本人の方のお話を聞く機会がありました。

あとはトビタテの同期の人が、ストラスブールの旅行の際にトビタテのコミュニティーを使って連絡をくれて、そこで初めて知り合って案内したことがあります。そういう人とのつながりが大きなメリットです。事前・事後研修や壮行会やイベントで毎回新しい方に会えるというのもトビタテならではです。

前編を振り返って

今回は栃倉さんのストラスブールでの留学生活の全体像をお伝えしました。写真からも分かるようにストラスブールは街並みが本当にきれいです。そんな地で演劇を実践的に学ぶことはかけがえのない体験になりますね。

次の後編では留学中の経験や実践活動に焦点を当ててお送りします!

ストラスブール大学のロゴです
名称Université de Strasbourg(ストラスブール大学)
国・都市フランス / ストラスブール
学校形態大学大学院
住所4 Rue Blaise Pascal, 67400 Strasbourg, フランス
電話番号+33 3 68 85 00 00
公式サイトhttp://www.unistra.fr/
口コミサイトhttps://ablogg.jp/school/114/
アヴィニョン大学のロゴです
名称Université d'Avignon et des Pays de Vaucluse(アヴィニョン大学)
国・都市フランス / アヴィニョン
学校形態大学大学院
住所74 Rue Louis Pasteur, 84000 Avignon, フランス
電話番号+33 4 90 16 25 00
公式サイトhttp://www.univ-avignon.fr/
口コミサイトhttps://ablogg.jp/school/10448/

インタビュアー

保坂福斗(ほさかふくと)/ 早稲田大学1年 / アブログインターン生

スポンサーリンク

この記事に関するキーワード

  • インタビュー
  • ストラスブール大学
  • アヴィニョン大学

この記事を書いた人

運営チーム
運営チーム

THE RYUGAKU [ザ・留学] 編集部です。留学コニュニティサイト『アブログ』も運営しています。

https://ablogg.jp/

留学希望者におすすめ各国の留学情報を徹底解説!