イタリア留学で新しい引き出しを見つけよう!鍵は語学×専攻×ワイン?ーーイタリア留学フェア2016レポート

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ワイン、ファッション、デザイン、アート、フェスティバル、音楽、食文化。好きなものが一つでもあったら、イタリア留学が断然オススメ!イタリアなら、その「好き」があなたの留学を最高の経験に変える”プラスα”になり得るからです。近年留学先として注目を集めるイタリアの、留学先としての魅力を「イタリア留学フェア2016」から見つけます。

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イタリア留学フェア2016とは?

イタリア留学フェア会場の様子

2016年11月11日(金)12日(土)、イタリア文化会館にて「第10回イタリア留学フェア2016」が開催されました。イタリア政府機関により世界各地で開催されている「第16回世界イタリア語週間」の一環として、日伊文化交流の中心地「イタリア文化会館 東京」が主催しました。

10回目を迎える今年のイタリア留学フェアは、イタリア各地35の語学学校、専門学校、大学、から来日した学校スタッフや実際の学生、留学経験者が一堂に会し、ブースを展開。イタリア観光やイタリア留学が一から分かる総合案内ブースも充実していて、幅広い目的の留学情報を提供しています。

今回イタリア留学フェア2016を取材するのは早稲田大学3年の佐藤です。イタリア留学に関してはめっきり初心者なので、今回は留学先としてのイタリアの魅力、イタリア留学でしか得られない経験とは何かを取材を通して学びたいと思います。

文化会館だからこその特長

イタリアのデザイン

イタリア留学フェアの一番の特長は、その年のテーマがあること!今年のテーマは「デザインとファッション」。このテーマに沿って、映画上映会や展覧会といった一連のイベントが開かれていて、留学フェアもその中のひとつに位置づけられます。

主催するイタリア文化会館は、年間を通して日本でのイタリア文化発信・交流を目的に活動する機関です。そのため留学フェアではイタリアの食文化、アートを取り入れたユニークな企画がもりだくさん!「文化」の視点から、他の留学フェアとは一線を画す魅力が詰まっています。

どの日、どの時間に行けばベスト?

イタリア留学フェアは1日目と2日目でセミナーとイベントの内容が変わるのも特徴です。事前にスケジュールを確認し、自分にあったセミナーやイベントに合わせ、来場する日にちと時間を決めておくことがフェアを最大限活用するポイントです!

◎11月11日(金)

観光情報や語学留学を中心としたセミナーが中心。(*関連イベント)

  • 13:00~13:30  イタリア語能力試験CELIの概要説明
  • 13:30〜14:00  ゼロからの語学留学
  • 13:30~16:00 *イタリア語検定試験「CILS」無料模擬試験
  • 14:00〜14:30  語学留学体験談
  • 14:30~15:30  イタリア留学セミナー(大学、美術学院、音楽院など) 
  • 15:30~16:00  イタリア語能力試験PLIDAIの概要説明
  • 16:00~17:00  日伊交流の足跡に触れる旅
  • 16:00〜18:00 *イタリア人留学生との交流会
  • 17:30~18:00  イタリア公立高等学校交換留学
  • 18:00〜18:30  イタリア語能力試験CILSIの概要説明
  • 19:00〜    *特別上映会『欲望』

◎11月12日(土)

高校生や大学生向け、ヨーロッパで高い評価を受けている大学・大学院の情報が得られるセミナーが中心。(*関連イベント)

  • 11:00〜13:00 *イタリア留学の先輩との交流会「先輩に聞こう、イタリア留学!」
  • 12:00~12:30  イタリア公立高等学校交換留学
  • 12:30~13:30  イタリア留学セミナー(大学、美術学院、音楽院など) 
  • 13:40~14:10  大学留学セミナー Università degli Studi di Milano – Bicocca 
  • 14:20~14:50  大学留学セミナー Università Vita-Salute San Raffaele
  • 14:30~17:30 *イタリア語学習者の日
  • 15:00~15:30  大学留学セミナー Università per Stranieri di Siena
  • 15:40~16:10  大学留学セミナー Università per Stranieri di Perugia
  • 16:20~16:50  大学留学セミナー IED - Istituto Europeo di Design
  • 17:00~17:30  大学留学セミナー Università Cattolica del Sacro Cuore
  • 17:40~18:10  大学留学セミナー Università degli Studi di Padova
  • 18:30〜    *特別上映会『サスペリア』

今回、イタリア留学初心者の私は1日目の金曜13:00からフェアに行ってみることに!イタリアについて一から学べる「イタリア留学セミナー」と「イタリア人留学生との交流会」に参加することにします。昼頃は学校ブースが比較的空いている時間帯なので、早めに会場へ行き、いくつか気になる学校のブースでお話をお聞きしたいと思います。

13:00 会場到着

東京メトロ半蔵門線「九段下」駅から徒歩10分ほどで見えてくる赤い建物。これが会場のイタリア文化会館です。

入り口でまず驚くのは、ピザやエスプレッソといったイタリアの食文化が楽しめる屋台と休憩スペースがあること!到着したのが昼過ぎだったため、たくさんの人で賑わっていました。学校スタッフや運営スタッフの方もくつろいでいて、イタリア人の方も笑顔でランチを楽しんでいるご様子。美味しい食べ物と一緒に、イタリアの方とお話を楽しんでみるのも良いかもしれません。

13:10 ブース巡りスタート

学校ブース巡り

今回のフェアは、①大学・高等教育、②語学学校、③ASILS協会語学学校、④専門学校、⑤留学・旅行サービス、⑥留学総合案内、の6つの種類にブースが色分けされ、並んでいます。初心者の私は、まず入ってすぐ右手にある⑥留学総合案内ブースコーナーへ行ってみることに。

日本人がイタリアに行くべき2つの理由 〜留学総合案内コーナー〜

留学総合案内コーナーでは、「日伊協会」「ゼロからわかるイタリア留学」「CLIQイタリア語検定試験」「音楽院・大学留学相談」の4つのブースがあり、すでにほとんど満席の状態になっていました。私が最初にお話をお聞きできたのは、4つ目のブースのファブリツィオ・ナンニさん。イタリア文化会館で留学手続きを担当されています。

ーー まず最初に、日本人が留学先としてイタリアを選ぶべき理由は何でしょうか?

まず一つ目に、イタリアで "英語で" 学べることです。これは高校生、大学生向けの話になりますが、日本の大学でイタリア語を専門に学べるところって、なかなかないですよね。だから多くの日本人にとって、"イタリア語で" 自分の分野を学べるくらいのレベルを身に付けるのはとても難しいと思います。

実はこの15年、イタリアでは多くの大学が授業を "英語で” 開講する動きが高まっているんです。イタリアの外務省が運営しているサイト「Universitaly」(英語で閲覧可)の「Courses in English」のページでは、現在イタリアの大学で英語のみで行われている講座のリストを見ることができます。残念ながら全体の6割しか乗っていませんが、すでに400あります。

ーー とても便利ですね!イタリアで英語を使えることは具体的にどんなメリットがありますか?

より深く慣れ親しんでいる英語なら、自分の分野をしっかり学べるし、さらなる英語の上達も見込めます。英語で授業をする先生はイタリア人でないこともしばしば。例えば、大学からその分野だけで派遣されるドイツやフランスからの先生もいて、彼らとの共通語は英語になる。だから自然と英語も上達します。

そしてアメリカ・カナダといった英米圏との大きな違いは、「英語プラスもう1カ国語を持ち帰れる」ことです。例えばイタリアのパン屋さんでパンを買おうとして、普通に英語が使えると思ったら大きな間違いなんです。だから少しずつ、生活しながらイタリア語を身に付ければ良いんです。留学センターが無料のイタリア語講座を用意している大学もあります。

もちろん、必ずしも帰国後にイタリア語が使えるとは限りませんよね。でも全く役に立たないわけではありません。私も高校時代ラテン語を勉強したのですが、その後日本語を勉強する際にラテン語に近い文型を見つけ、勉強しやすくなった経験があります。イタリア語も同じで、もう1カ国語を勉強することは、頭の構成まで変えるんです。

さらに、もし将来もヨーロッパとのつながりを持ち続けたければ、イタリア語の習得は大きなメリットになります。例えば、大きな商社で働くとします。当然仕事は英語で行われますが、商社同士ではなく小さな会社との場合、現地の言葉を使うことが求められます。英語が使えない小さな会社であっても、そこに大きな可能性があるならば、その可能性に辿り着くためにイタリア語が「鍵」として生きるからです。

ーー 「英語プラスもうイタリア語」は大きな強みですね!ただ、ヨーロッパ留学は費用が高いイメージがあります。

実はこれ2つ目のオススメポイントなのですが、イタリアの学費はとても安いんです。特に国立の大学は本当に安い。学費の大きな割合がイタリア人の税金で支払われていて、その恩恵はイタリア人でも留学生でも受けることができるんです。なので国立大学なら高くても1年で約20万円。

生活費も1ヵ月で約10万円と試算しています。アメリカよりも、東京よりも安いですよね。イタリアは教育へのサポートが厚い国なんです。だから私がいつも言っているのは、イタリア人の税金あってのサポートなので、みなさんはぜひ留学期間を大切にして、しっかり勉強してくださいねって(笑)。

13:30 学校ブース巡り

ナンニさんからイタリア留学のメリットをお聞きできたところで、次は実際に学校ごとの魅力に迫っていきたいと思います。

1.ヴェネツィアの名門大学 Ca' Foscari University of Venice(カ・フォスカリ大学/ヴェネツィア大学)

カ・フォスカリ大学のブースにいた女子大学生2人

イタリアの美しい風景といえば、水の都ヴェネツィア!そんな観光地に、カ・フォスカリ大学という名門大学があることをご存知でしたでしょうか。ナンニさんがお話していたように、この大学にも多数のインターナショナル・プログラムを含んだイタリア語と英語によるコースがあります。世界各国からの留学生のためにInternational Welcome Desk、Housing Office、バディ・プログラムといった数多くのサポートも魅力です。

ブースを担当していたのは、カ・フォスカリ大学出身の学生。彼女たちに大学の魅力をお聞きしました。

ーー 日本人に向けてのカ・フォスカリ大学の一番のアピールポイントは何ですか?

英語で行われている授業があるのは日本人にとって魅力的だと思います。また、長期留学だけでなく、毎年夏の間に行われているイタリアの文化を学べる短期留学コースもオススメです。

ーー 大学の雰囲気はどんな感じですか?

大学の雰囲気は、とても国際的です。しかも歴史的な雰囲気のある街がキャンパス、教室は歴史のある建築物の中です。ベネツィアの街を回りながら授業を受けて勉強することができますよ!水上バスの定期を使って通学する学生もいますが、歩いて通学する学生もたくさんいます。ちょっと大変ですが、同時にいろんな観光地を回れて、日々違った顔のヴェネツィアを見られると思います。

ーー カ・フォスカリ大学ならではのコースやプログラムはありますか?

経済学に興味があれば、とても有名な学校なのでオススメです。東南アジア言語もかなり人気ですよ。でもせっかく日本からイタリアに来てくれるなら留学生として、勉強だけでなく他のこともやりたいのではないかと思います。その場合、ヴェネツィアにはいろんなイベントがありますので、それらに参加できればきっといい経験ができると思います。

特に映画のイベントはとっても有名です!私も2回参加しています。カ・フォスカリ短編映画祭といって、世界的に人気です!世界中の学生が制作した短編映画がこのイベントで集結します。このイベントにボランティアとして参加すると、それが学校で単位として認められることもあります。一つの経験として学校が認めてくれるんですよ。

ヴェネツィア大学のロゴです
名称Università Ca' Foscari Venezia(ヴェネツィア大学)
国・都市イタリア / ヴェネツィア
学校形態大学
住所Dorsoduro 3246, 30123 Venezia, Italy
電話番号+39 041 234 8323
公式サイトhttps://www.facebook.com/cafoscari
口コミサイトhttps://ablogg.jp/school/8322/

2.オペラも学べる語学学校 ILM - Istituto Linguistico Mediterraneo(インスティチュート・リングイスティコ・メディテラーネオ)

Italian language schools - Istituto Linguistico Mediterrano
Italian language schools - Istituto Linguistico Mediterrano

1981年開校以来、シエナ外国人大学で専門課程を学んだプロの講師陣が運営する語学学校です。都会すぎず、かつ安全でアクセスも便利な小都市ピサという立地も、注目のポイントです。

イタリアの優れた語学学校で構成されるASIL協会(第2外国語としてのイタリア語学校協会)語学学校の一つで、質が高く専門的レベルでの語学学習サービスの提供が保証されています。具体的にどんなコースがあるのか、ブースの方にお聞きしました。

ーー この学校の一番のアピールポイントは何ですか?

大学の語学コースとは違って、アットホームな雰囲気があることです。1クラスで7〜8人の生徒数で、日本人は全体で年間10人いないくらいなので、とても少ないと思いますよ。アットホームだと緊張することなく勉強できますし、イタリア語初心者であったり、ミラノといった大都市は好きではない方にとってオススメな学校です。

ーー 他の語学学校にはない特徴はありますか?

オペラのマスターコース、料理やワインといった幅広いコースがありますが、中でもオペラの授業は他の学校と比べてきめ細かい授業が行われています。音楽関係に興味があって、将来的にイタリアで音楽を勉強したい人、まずはイタリア語を習得したい、という方にピッタリだと思います。

インスティチュート・リングイスティコ・メディテラーネオのロゴです
名称Istituto Linguistico Mediterraneo(インスティチュート・リングイスティコ・メディテラーネオ)
国・都市イタリア / ピサ
学校形態語学学校
住所Via Battisti, 3 56100 Pisa イタリア
電話番号+39 050 500399
公式サイトhttp://www.ilm.it
口コミサイトhttps://ablogg.jp/school/11141/

3.日本人への奨学金も充実のハイレベル大学 Università Cattolica del Sacro Cuore(サクロ・クオーレ・カトリック大学)

サクロ・クオーレ・カトリック大学

ミラノにある、ヨーロッパで最も大きいカトリック私立大学。英語またはイタリア語で大学・大学院すべてのレベルのコースを開講しています。かの有名な「QS世界大学学科別ランキング」2016年版においては、数ある強豪校がひしめく中、すべての学科が上位200位以内にランクインするという優位性を発揮しています。

日本人の留学を後押しする奨学金や、イタリア語習得を目指すイタリア語コースなど、留学生へのサポート体制も整えられています。現地の学校の方からお話を伺いました。

ーー この大学の一番のアピールポイントは何ですか?

インターナショナルな環境であることです。全部で4つのキャンパスがあり、それぞれ国際色豊かな雰囲気の中勉強ができる環境が整っています。ミラノのキャンパスはマネジメントや経済において世界的に高いレベルを誇っています。人文科学系ならブレッシャキャンパス、食ならピアチェンツァキャンパス。医学はローマキャンパスですね。3000人の外国人学生がいて、いろんなキャンパスで勉強しています。イタリア語での授業も、英語での授業もあるため、学校の公式HPもイタリア語版と留学生向け英語版のサイトの両方あります。

ーー 日本の学生にとって、この大学を選ぶメリットはなんでしょうか?

生まれたときからずっと日本・アジアで暮らしてきた学生にとって、いきなりイタリア・ヨーロッパの環境に飛び込むのはとても大変だと理解しています。なので、私たちは日本のみなさんが大学生活をきちんと送れるようサポートすることを大切にしています。90もの国から留学生が集まる大学なので、国際オフィスが開く留学生向けオリエンテーションといった、サポートの手厚さが魅力だと思います。

サクロ・クオーレ・カトリック大学のロゴです
名称Università Cattolica del Sacro Cuore(サクロ・クオーレ・カトリック大学)
国・都市イタリア / ミラノ
学校形態大学大学院
住所Largo A. Gemelli, 1, 20123 Milano, イタリア
電話番号+39 02 72341
公式サイトhttp://www.unicatt.it/
口コミサイトhttps://ablogg.jp/school/8417/

4.インターンシップがしたいなら! LUISS University Rome(ルイス大学)

LUISS Guido Carli
LUISS Guido Carli

ローマの中心部にキャンパスをもつルイス大学。経済、財政、ビジネス、経営、法、政治の分野での学位取得だけでなく、サマースクールでは学術・文化プログラムを数多く揃っています。

幅広く、多くの企業とのネットワークを持つ小規模の私立校であるため、イタリア内外の機関や企業でのインターンシップや職務経験の機会が得られます。この大学出身の学生からお話を伺いました。

ーー ルイス大学の一番のアピールポイントは何ですか?

教授のレベルがとても高いことです。また、キャンパスが緑を大切にした環境で、建物も綺麗に造られているのが売りです。さらに、インターナショナルな大学を目指しているので、世界の大学120校と提携しています。

ーー インターンシップにチャレンジできる環境が整っているとお聞きしたのですが?

はい。ルイス大学に在学中の学生には、学内選考を受かれば受け入れてくれるインターン先がたくさんあります。インターン先のリストは毎日更新されメールで知らされます。学生の全員がその情報にアクセスできます。

LUISS Guido Carliのロゴです
名称LUISS Guido Carli
国・都市イタリア / ローマ
学校形態大学大学院
住所Viale Romania, 32, 00197 Roma, イタリア
電話番号+39 06 852251
公式サイトhttp://www.luiss.edu/
口コミサイトhttps://ablogg.jp/school/15584/

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14:30 イタリア留学セミナーに参加

イタリア留学の魅力 スライド

学校ブースでお話を聞きもっとイタリアのことを知りたくなったところで、先ほどのナンニさんが担当される「イタリア留学セミナー」に行ってみましょう!

このセミナーを選んだ理由は、イタリア留学の様々な種類や手続き方法を「イタリア留学10の魅力」を通して学べるからです。イタリア留学の全体像から、細かな選択肢まで、1時間で自分に合う留学をイタリアで見つけたい人にピッタリのセミナーです。

「自分だけのイタリアを見つけて」

まず印象的だったのは、イタリア留学の魅力その②「北から南20の州がある」のお話。イタリアにはそれぞれの州で独自の表情をもっていて、暖かい場所も寒い場所もあれば、真っすぐな道が多い北の地域、ぐにゃぐにゃの道が多い南の地域もあります。だから『あなただけのイタリア』をぜひ見つけて楽しんでほしい、という言葉が心に残りました。留学の醍醐味のひとつは、自分が持っていたその国の定義が変わることで、世界の見方が変わることなのかもしれませんね。

パックス・ロマーナを引き継ぐ国

ご存知でしたか?イタリアにビザをもって入国した人であれば、外国人であっても同じ社会保障が受けられます。医療費もゼロ!イタリアでは昔から、どんな民族でもローマ帝国の法律に従えばイタリア人として認めることで、「パックス・ロマーナ(ローマの平和)」の社会を可能にしました。以来「イタリアらしさ」を保ちながら数多くの民族を受け入れてきたイタリアには現在、500万人以上の外国籍をもつ人が住んでいます。

そんなイタリアでは、留学生もイタリア人と同じように扱われ、決して一人になることはない(たまには一人にしてよって言うくらい!)そうです。この気質とそれを体現する制度が、イタリア留学の魅力その③でした。

文系分野+実践力+語学力

イタリアの大学・大学院では英語で学べるコースが急激に増えていますが、実は文系科目の多くはイタリア語でしか受けられません。しかしそれにプラス、英語で学べるマネジメントやマーケティングといった実践的な分野を組み合わせるコースが、今大注目を浴びています。

例えばファッションのブランディング、カルチャーアートのマーケティング、ツーリズムのマネジメントなどなど。イタリアならではの分野で世界基準のスキルと、英語のツールを身に付け、日本イタリアだけでなく世界で戦える力を得られる。これがイタリア留学の魅力その⑦「英語で学べるタリアの高等教育」でした。

気になる費用はいかほどに…?

イタリア留学の魅力その⑧は「学費」。学費や生活費に関して分かりやすく解説があります。綺麗にまとめられたスライドや明解な数字を提示してくれるため、留学の計画を立てるにあたり、かなり役立ちます。国公立の学費の安さはイタリアの大注目ポイント!

イタリア留学の費用

(↑比較も簡単!)

イタリア留学の費用内訳

(↑内訳も分かりやすく、イメージしやすいです。)

イタリア留学 生活費 内訳

(↑生活費まで算出されています。)

留学手続きも要チェック!

イタリア教育大学研究省が認定する大学、音楽院、美術学院などの高等教育機関への留学の際は、今回会場になっているイタリア文化会館が留学の正式窓口になります。説明会、書類提出などのスケジュールをしっかりチェックしておきましょう。

主なスケジュール

1〜4月 文化会館に問い合わせ
5月 文化会館にて提出書類に関する説明会
6〜7月 書類提出 (文化会館が窓口)
9〜10月 現地学校にて入学試験

16:00 イタリア人留学生との交流会に参加

地下でイタリア人留学生と交流会

今日お会いしたスタッフの方のほとんどが「交流会がオススメ!」とのお話だったので、最後に地下の交流スペースに行ってみることにしました!アニェッリホールを覗いてみると、ちょうどイタリア人留学生によるイタリア・大学生活紹介が始まっていました。

イタリア人留学生の発表

ヴェネツィアのカ・フォスカリ大学からの留学生による発表では、街が水没してしまう現象「アクア・アルタ」の紹介が印象的でした。高潮により生まれるその風景はヴェネツィアの冬の名物。「長靴が必須で、歩くのも大変だけど、その日は違った街の一面を見られます。」と、現地の学生ならではの言葉が聞かれました。

ナポリ東洋大学からの留学生は、イタリアの大学特有の試験を「口頭試験のお化け」と表して参加者の興味を惹きつけました。でも本当は、学生にとって口頭試験は決して怖い「お化け」ではないのだそう!先生との自然な会話から理解度を評価してもらえるため、ミスをしても会話の中で修正できるのです。

交流会のために並んだイタリア料理

発表が終わると、イタリア料理を囲んでの交流会がスタートです!とっても美味しそうなピザや手作りスナック、焼き菓子を用意しているのは、イタリア文化会館ご近所のイタリア料理屋さん。本場のイタリア人も認める美味しさなのだそう!

先ほど発表を終えた留学生に加え、参加者は大学生・高校生。年の近い学生同士、早速口にしたイタリア料理や好きなサッカーチームの話など、お互いすぐに打ち解け、楽しそうに交流していました。大学留学を考えている人にとっては、現地の学生だからこそ分かる情報やもらえるアドバイスがあるはずです。スタッフの方が交流会をオススメする理由がよく理解できました!

主催者の想い

最後に、今回のイベントを主催したイタリア文化会館留学担当のナンニさんから、今年のイタリア留学フェアに込めた想いをお聞きしました。

ーー 今日はイタリアの魅力を「留学」の視点から見ることができ、とても楽しかったです。特に、留学生との交流会は留学フェアとしては珍しい企画ですよね?

このスタイルの交流会は去年から始めました。私みたいなおじさんが学生と話した時、届けられることと届けられないことがあると分かったんです。なので大学生が考えた、大学生・高校生のためのイベントが必要だなと。

すると去年120人参加してくれて、すごく反響があったんです。それで「このボタンを押し続けよう」と決めました。今年は1日目にイタリア人留学生、2日目はイタリア留学に行ってきた日本人学生と、自由に情報交換できるイベントにしています。

ーー 留学案内のブースも、他の留学フェアよりも充実している印象があります。

まだ何も決まっていない留学希望者は、まずこのブースに寄って、いくつかの学校ブースに行く流れが良いと思います。大学生でもまだ将来の道が定まっていない人って、結構多いと思います。単純に留学したい、海外に行きたいけど、国が決まっていないっていう人にも、イタリアがどんな国なのか知ってもらいたいです。以前「イタリアはオーストラリアの近くの国ですよね」って言われてしまったことがあったくらいで、やはりゼロから知ってもらう機会が必要だと感じたんです。

あとはインターンシップですね。有名なワイナリーだったり、自分の趣味、興味が生かせる場所で働く経験ができる大学を選べば、勉強プラスαの経験になります。観光、料理、ファッション、デザインなど自分の興味にあった経験ができるよう、このブースを作りました。

ここでの私たちの仕事が、みなさんの考えを少しずつクリアにして、「これを目指してるなら、こんな学校がいいですよ」と後押しできるようにと考えてます。このブースでは一人30分くらいかけて、「ああ私はこんなことがしたかったんだ」まで辿り着けるようにしています。一日やるのは喉が痛いけど…(笑)。

ーー では最後に、留学したい学生にメッセージをお願いします。

最後にひとつ言えるのは、「イタリアに行けばいろんな引き出しが見つかる」ということ。以前、文学を勉強しようとシチリアに行った日本の学生が、サッカーの審判の資格をもって帰ってきたことがありました。本人もまさか現地のサッカーチームで立派に笛を吹く審判になるとは、留学前は考えてもみなかったそうです。

これってすごい面白いと思いませんか?なので、イタリアに行ったら必ず、目を開け、刺激を拒まず、受け入れ、いろんな引き出しを見つけて下さい!

まとめ

この留学フェアは、アメリカ、カナダといった他の大使館主催の留学フェアと比べて実はとても歴史の浅いイベントです。10年前に始まって以来、他の大使館のフェアから学びながら現在のスタイルの留学フェアを確立したそうです。そして来場者数は7年前の500人から、去年はなんと2453人に。他のフェアを超える数字となりました。

近年、着実に注目度が高まっているイタリア留学。その根底には、観光大国イタリアの卓越した文化が、留学先としても大きな魅力になり得ることを確信した人たちの想いと工夫がありました。ナンニさんの語った「鍵としての語学力」「引き出しとしての経験」は、素晴らしい歴史と文化をもつイタリアでしか得られない留学があると教えてくれました。

果たして来年はどんなテーマで、どんなイベント企画がつまったイタリア留学フェアになるのでしょうか。ぜひ一度、イタリア文化会館に足を運んでイタリア留学の魅力を体感してみてください!

※イタリア留学に関する詳しい情報は、イタリア文化会館の公式イタリア留学総合サイト「Study in Italy」も要チェックです!

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THE RYUGAKU [ザ・留学] 編集部です。留学コニュニティサイト『アブログ』も運営しています。

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