海外留学は太る?不安なあなたに送る、ある女優に学ぶ「イギリスでの美しさの基準」とは?

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留学したら慣れない食事や油っこいものばっかで太っちゃいそう。そう心配する方も多いのではないでしょうか。そこで今回はイギリスで大変人気がある女優さんを通じて「イギリスの人の美への価値観」を探りながら、最後には筆者の経験からのヘルシーな留学のチップもご紹介いたします。

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イギリスに住んだら太る?

雨ばかりで、冬は寒くて暗いイギリスで、なかなか運動できずに留学中に太ってしまったという声を聞いたり、イギリスの食べ物がヘルシーに思えない、留学したら太るんじゃないか不安ですが、といった質問をよく受けることがあります。

女性も男性もみんなが不安になることですね。よく分かります。ですが、そんなに不安に思わなくても大丈夫です。わたしなどは帰って日本に一時帰国すると食欲が爆発して太ります。

それでは、イギリスでの体調、美の管理をみんなはどうしているのか、先日発表されたBafta awards2016(英国アカデミー賞と訳されています。)を受賞されたケイト・ウィンスレット(女優)の例を見ながら探るとともに、イギリスでの美に対する価値観などをご紹介します。

ケイト・ウィンスレットに見るイギリスでの「美しさの基準」

幼少時代から始まり、タイタニックの成功以来、ハリウッドですらさんざん太ってると言われてきたことにうんざりしてきたと言うケイト。「みんながあなたはきれいな顔なのに、ちょっとね。みたいな話し方をするのよ。」

しかし彼女自身は、言われる行為にはうんざりというだけで、いつも自分の体型には満足だったと言います。

ふっくら温かみのある女性らしい体型が美しいと言われ、まさにイングリッシュローズ(イギリスで美しい女性を表す伝統的な表現)だとも評される女優の彼女。まさに美しい人と言う表現がぴったりで、今ではイギリスでとても愛されて尊敬される女性の一人になりました。

また、普段から整形やボトックスなどに反対の姿勢を示す彼女。SNSなどでスッピンの顔を公開し、「今だって特に女性からは体系についてネガティブな侮辱を受けることがあるわ。だけれどそういう人たちはただ侮辱が好きなだけ、自分自身のことも好きじゃないのよ。」「私はそのままの自分を愛しています、だからあなたもそのままのあなたを愛して。」などのメッセージを送るなど、女性にたくさんの勇気を与えています。

イギリスにはこのようなケイトの考え方、「健康であなたがハッピーならそれが一番の美しいあなた。」と言う考えがとても浸透しています。

実際に、ある女性のイラストを「CGで理想とする体型に加工してみてください。」と各国の人々に呼びかけた結果、極度に加工を施し曲線を作ったり、痩せさせたりふっくらさせた国々に対して、イギリスの結果は「ほとんど加工前のまま変わらず」であったのです。

「そんなことは人それぞれ。個性も違うのだから何をつまらないことやってるのか?」皮肉が大好きなイギリスの人に聞いたらそう答えが返ってきたかもしれません。筆者も大変イギリスらしい結果だと嬉しくなりました。

このように、イギリスでは「平均なんか気にしない。みんな違って当たり前。私は私。ハッピーで自分で満足ならそれがベストの自分。」であることが「美しさ」なのです。

ちなみに化粧品カウンターで「私に似合う色はどれ?」と聞くと、「あなたが好きな色をつけたらいいのよ!あなたが好きな色があなたに似合う色よ!」と怒られてしまったりするのです。どこにも平均、普通が存在しないのがイギリスなのです。もちろん体重などに縛られる人は余りいなく、体重計が家にない人もたくさんいます。

イギリスではただ痩せてるだけでは魅力的ではない?

今回のケイト、授賞式での姿は未だかつてなく引き締まった健康美を見せたと話題になっているようです。確かに少し引き締まったような。でも日本人の感覚だと「痩せてはいないんじゃないかな?」という、そこの1点のみで評価が分かれてしまうこともあるように思います。

イギリスでは「細い」と言う表現は誉め言葉にはなりません。誤って「You are thin.(あなたやせ細ってるわよ)」などと言ったら、かなりの人がむっとするのではないでしょうか。

「痩せたくないわ。」と話している人もよくいます。イギリスでは体重で人を「美しい」などと評価することはありません。

今回のケイトが「She is now thinner and more toned than ever.(彼女は今までで一番痩せて引き締まった。)」と称賛を受けたのは、努力により彼女の一番美しいと思われる曲線、体型は保ちながらも、前より引き締まった体を作り上げたからなのです。自分を愛してよく分かっているからそれができたのです。

単純に「痩せたから」という点で評価をされるならケイトは自分でも認めているように「私はふくよかよ。」ですから、このような高評価は聞かれなかったはずではないでしょうか。

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ケイト・ウィンスレットが美しさのためにやっていることの一部

ケイトは何とパーソナルトレーナーを雇っていないそうです。セレブレティがこぞって大金をつぎ込みトレーナーを雇うのに、彼女はあくまでも自然体です。

I just do my own stuff at home with the help of DVDs. I do a little bit of Pilates.
ただ自己流に家でDVDに頼りながらやるだけよ。ピラティスを少しやったり。

And just recently I started running, but I’m not very good.
ほんのつい最近走ることも始めたけど、あんまり得意じゃないの。

と、がちがちのメニューを組んでいる様子も見られません。

また、パーソナルトレーナーは雇わなくても専属シェフはいるようです。「料理は大好きだし、毎日するわ。」と前置きした上で、アドバイスをもらったり時間がないときに頼っているようです。

どんなに厳しく食事制限してるの?と思いましたが、ものすごい厳しいものではないようで、主にチキンを食べていたと話していました。じゃあ、ぱさぱさのささみかむね肉ばかり?と勘ぐれば、彼女の子供が大好きなroast drumsticks(ローストした手羽元、イギリスでは脂肪が多いために胸肉、もも肉より更に人気がありません。)が、家族みんなのお気に入りのようです。

その辺りの自然なゆるさも彼女の温かく包むようなオーラに影響しているのかもしれません。

イギリス流の「美しさ」は分かったけれど、やっぱり太りたくない人へ

さて、イギリスで皆に愛されるケイトを通じて、体重や、体型に振り回されない美しさを大事にするイギリスの考えをご紹介してきました。それでも、やっぱり不安な気持ちな人もいるのではないでしょうか。ずっと日本でダイエットってあちこちから聞こえてくるし、イギリスにずっといる訳じゃない。日本に帰る前は筆者も何となくプレッシャーでダイエットしてしまいたくなりますから、分かります。

そんな皆様にお伝えしたいのは、イギリスの食材は決してアンヘルシーではないということです。日本に比べて赤身の牛肉や、鹿肉、子牛肉などさっぱりの部位、種類もずっと多く、ラム肉などもきちんと脂がトリムしてあるものもあります。カロリーだけ見れば、ささみとほぼ変わらないようなものもあります。

ジャガイモだって、そのまま食べたら女性には優しい栄養も多く、たくさんの種類の豆の水煮もあり、パンは日本のふっくらしたスーパーの食パンに比べたら、全粒粉や胚芽がたっぷり含まれ素朴な味わい、1枚60kcalもしないものだってあります。私は逆に昔日本にいたころはスーパーででブリオッシュのようなふわふわの食パンを食べていました。

乳製品も脂肪分ゼロ、もしくは低脂肪のものがたくさんありますし、お砂糖が入っていないミューズリーに安くて甘すぎない果物、全粒粉で作られたパスタも市民権を得ています。それでも太ってしまうというのは調理方法やソース、ポーションに問題があるのではと思います。

以前「【イギリスで食べたい】イギリスの美味しい食材「乳製品」5選」で、紹介したように、イギリスは乳製品が安く美味しいため、バター、クリーム、チーズなどがたっぷり使われているお料理が多いのです。出されたものや出来合いしか食べれない環境で、知らないまま食べ続けていると、体重計に乗ったときに気絶したくなるかもしれません。

肉がヘルシーでも、かかっているソースなどが問題の場合もあります。

それから、砂糖もたっぷり使われています。シンプルに見えるスポンジのケーキでも、日本と比べてどっしりリッチ。クリームもバタークリームやアイシングが主流ですから、食べ過ぎたらあっという間に太ります。甘いものが食べたかったらカカオ率の高いチョコにするとか、ドライフルーツ、量も豊富なヨーグルトをお勧めします。薄いトーストにスコットランドのはちみつや、砂糖の加えられてない自然な甘みのジャム、砂糖が入っていないピーナッツバターもいいですね。

また、日本と違い野菜の種類、特に煮物にしたいようなものが余りないですから、野菜不足になってしまったりします。イギリスの政府は「5 a day」という、一日野菜と果物あわせて5種類を食べよう政策をずっと薦めていますが、実際ジュースや缶詰の野菜やフルーツ、更にはハンバーガーに挟まれたレタスだって一種類にカウントする傾向が見られます。日本のようにヘルシーお総菜がどこでも安く手に入る環境もありません。(出来合いのポテトサラダはマヨネーズでポテトが見えないくらいです。)

ホームステイであったり、学食や出来合いに頼っていると必然的にそのようなものばかり食べざるを得ないため、太ってしまうことがあるかと思います。ですが、ポーション(量)に気を付けたら回避できます。

こちらの料理は基本に量が多いため、もし自炊ができなければ「残したくないですから」と頼んで減らしてもらうとか、学食でも少な目にしたらいいと思います。そして、お腹がすいたら、調理をしなくてよい果物や、野菜をスティックをおやつにして補給したり、胚芽やライ麦でできたクラッカーにコテージチーズやアボカド、フムスをのせて軽食にすればよいのです。全てを出されるものでまかなう必要はありません。

またこちらでは皆、エクササイズを毎日の習慣に取り入れている人がとても多いのです。雨でも平気で走ったり、ジムでは男性も女性も真剣に筋トレをし、さまざまなクラスを楽しんでいます。ジムがなくても緑はいっぱいありますから、自然に触れながら歩いたり、汗をかくことは季節性のうつ症状にもよいと政府も推奨しています。

適度に気を付けつつ、せっかくイギリスに来たのならおいしい素朴なケーキや料理もたまにはガツンと楽しみ、適度にストレス発散をするのが良いのはないでしょうか。それに日本のスタンダードは世界のスタンダードではありません。皆さんはそれを肌で感じるために留学されるのですから、イギリス流の「私は私、美しさは人それぞれ」をぜひ実践して、おいしいものもいっぱい食べてみて、にこにこ自信を持っていてくださいね!

最後に

今回もお楽しみいただけましたでしょうか?皆様のお役に立てたら嬉しいです。皆様の留学生活を心より応援しています!

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この記事を書いた人

モモグラモ
モモグラモ

イギリスのロンドンはウィンブルドンに住んで9年目です。元ハリーポッターに出演していた夫(南アとオランダのダブル国籍です)と二人暮らしです。私がいっぱい涙が出るくらい恥ずかしい思いをしつつ経験してきた生活の知恵、英語の言い回し、イギリスの穴場やこぼれ話をお届けできたら嬉しいです。またBAFTAの試写会でのセレブリティーの写真もご紹介できたらと思います。

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