イギリス流の伝統的なピクニックとは?ロンドンのお勧めの観光スポット3選

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イギリスでは寒い冬が終わろうとしています。日差しは暖かく、春になればイギリス人の大好きなピクニックの季節がやってきます。日照時間がぐんと少ない冬と比べてイギリスの春夏は夜8時ごろまで明るい時期もあり、みんな芝生に寝そべって本を読んだり、ワインをのみながら日光浴したり、子供も駆け回り幸せで穏やかな時間が流れる季節です。また、語学学校などでもこの時期は野外で授業をしたりする場合もあるようですよ。今回は、みんなが待ちわびるイギリス流の伝統的なピクニックについてご紹介します。

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イギリスのピクニックの歴史

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元々のピクニックはフランスで始まったと言われていますが、イギリスでは18世紀半ば頃、趣味で狩猟に出かける貴族たちが彼らの料理人などをつれて、外できちんとした料理を楽しんだ事が始まりだったのではという説があるようです。当時は外で食事をするのは労働者などの「お弁当」的感覚で、上流階級の人にはそぐわないとされる風潮があった為、外で食事といってもきちんと簡易のテーブルセットにテーブルセッティングをしたミール形式だったと言われています。

その後19世紀に入り、社交界の中でピクニック愛好家がサークルを作るようになるほど、その習慣が流行りました。上流階級の人達はお互いの郊外の邸宅を訪ね合い、その庭での食事を楽しみながら優雅な時を日差しの下で楽しんでいたようです。そして、その際に食材やお皿、カトラリーなどを運んだバスケットはピクニック・ハンパーと呼ばれるようになり、今でも形を変えながらイギリスでピクニックのマストアイテムとして愛用されています。

現代のピクニックハンパー事情

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バスケットにプレート、カトラリー、ワイングラス、タンブラー、時にはティーセットやマグカップが付いたものまで…。昔の伝統を受け継ぎながらも食器類はプラスティック製のものに変わるなど、現在のピクニックハンパーはイギリスの一般家庭でも気軽に使えるものへと変わりました。コルクスクリューやソルト&ペッパーシェーカーがついたものもあったり、老舗のピクニック専用店などにいくと、食器は陶器、カトラリーはシルバーを揃えた本格的な高級品が数多く売られています。

またこのピクニックハンパー、「ピクニックフード、ドリンクなどを詰めたもの」という意味でも使われています。シーズン中にはベーカリーカフェやティールーム、ホテル、レストランなどで、そのままピクニックに持っていけるハンパーの注文を受け付けるお店も多く見られます。前もって注文し、ピクニック当日に受けとるので、自分で準備も要らずに玉手箱を開けるようなワクワク感が味わえます。

お値段は提供する店により異なりますが、スモークサーモンやハムとパンなどがついてくる簡単なものから、お得意のケーキを組み入れたり、ヘルシーにグラノーラ、フルーツサラダが入っているものもあるようです。高級なものだと、キャビアなどが付いてくるというのだから驚きです。

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伝統的なピクニックフード

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「Tea sandwich」と呼ばれる薄く小さな上品なサンドイッチがあります。元はアフターヌーンティーの際にレディ達が一口でドレスなどを汚さずさっと食べれるよう作られたものなどがピクニックでもかつて好まれたようです。具はきゅうりが伝統で、後は卵とクレソンなども人気があったとの事。また、パンや具を持っていき、その場で皆でサンドイッチを作るのを楽しむ事も多くあったと言われています。今でもこのスタイルを好む人も多いです。

その他はソーセージロールやコーニッシュパイ、かかせないスコッチ・エッグ、ポークパイ、バッテンバーグケーキ、スコーン、キッシュ、チーズにピクルス、ミニサイズのタルトなど、色々な美味しいものが緑の芝生に運ばれていたようです。更にはシャンパン、プロセッコ、カヴァのようなバブルドリンクに、ポッテドプラウンなどのシーフード、イチゴ(ベリー)を組み合わせたものは、ちょっと気取ったロマンティックなものとして恋人たちに人気があったようです。

ロンドンでピクニックをするならお勧めのスポット3選

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最後にいくつかロンドン、郊外のおすすめピクニックスポットをご紹介しますね。

1. The Regent Park

満開のローズガーデンで有名なThe Regent Parkは、ロンドン中心地からそれほど離れていないためアクセスが便利です。

2. Kensington Gardens

イギリス王室の一族が暮らしているがあるKensington Palaceがあることで有名なKensington Gardensは、美味しいベーカリーやデリバリーもたくさんあるエリアです。バスケットの中身は現地で調達しても楽しいですね。

3. Royal Botanic Gardens, Kew

世界遺産の広大なボタニカルガーデンです。万が一雨が降ってもカフェテリアなどもあり、非常に便利です。また、以前に『【イギリスで食べたい】イギリス人の習慣「アフタヌーン・ティー」とは?お勧めティールームを紹介』でご紹介したティールーム「newens」が近くにあり、シーズンになるとピクニックハンパーを販売しているのを何度も見かけました。販売されていたら予約してみるのも良いですね!

その他、Hyde ParkやRichmond Parkなど、ロンドンにはあちこちに緑の芝生が溢れています。

まとめ

ぜひ皆さんもワインやお茶、美味しいピクニックフードをハンパーに詰めて穏やかな春の日差しをお楽しみください。折り畳みできる防水加工が裏に施されたピクニック・ブランケット、折り畳み傘もお忘れなく!皆様の留学生活を心から応援しています。

Have a lovely picnic day!

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この記事を書いた人

モモグラモ
モモグラモ

イギリスのロンドンはウィンブルドンに住んで9年目です。元ハリーポッターに出演していた夫(南アとオランダのダブル国籍です)と二人暮らしです。私がいっぱい涙が出るくらい恥ずかしい思いをしつつ経験してきた生活の知恵、英語の言い回し、イギリスの穴場やこぼれ話をお届けできたら嬉しいです。またBAFTAの試写会でのセレブリティーの写真もご紹介できたらと思います。

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