GPAって何?米大学システムと日本人留学生が高いGPAを取るメリット

24833

View

スポンサーリンク

企業が帰国子女や留学経験者を求める時代になっている中、「アメリカに留学したい、でも大学のシステムがよくわからなくて不安」という日本人学生は多いのではないでしょうか。そこで今回は、アメリカで一般的に使われている成績指標であるGPAの紹介を中心に、アメリカの大学のシステム、そして日本人が高いGPAを取るメリットについて書いてみたいと思います。

スポンサーリンク

アメリカの大学は入るのがカンタンって本当?

「アメリカの大学は入るのはカンタンで卒業が難しい」って聞いたことありませんか?なぜそう言われているのか、それは米大学の特殊なシステムにあります。

アメリカの大学の一番大きな特徴は、合否を試験ではなく高校4年間の成績で決めることでしょう。アメリカの大学にはセンター試験がなく、大学の合否を決めるのは下記の4つです。

① 高校で行われるSAT(全米統一テスト)
② 課外活動やクラブ活動
③ Personal statement(小論文)
④ GPA(高校4年間の成績の平均値)

合否が一回の試験で決まらないところから「入るのがカンタン」というイメージを持つ人が多いと思います。しかし、実際は学生生活を総合的に見て決められるので、決して勉強しなくても入れるという訳ではありません

全体的に、アメリカには一発試験で合否を決めるというカルチャーがなく、日々の努力が評価されるシステムがほとんどです。日本と比べ大学での課題の量が多いのも、中間期末テストだけでなく日々の努力を総合して成績を決める、アメリカのカルチャーが反映されているのです。

こうやって見ると、アメリカのシステムの方がフェアな感じがしませんか?

GPA制度

たくさん合格基準がある中で、最も重要なのはやはりGPAでしょう。たとえ課外活動をたくさんしていても、GPAが低いと合格は厳しくなります。コミュニティカレッジ(短期大学)から有名大学への編入を目指している日本人留学生も多いですが、このような編入の場合でもSATを除いて高校からの大学進学と全く同じ基準で合否が決まります。

GPAの計算

A(93%以上)→ GPA 4.0
A-­(90%以上)→ GPA 3.7
B+(87%以上)→ GPA 3.3
B(83%以上)→ GPA 3.0

…といった形でGPAは計算されます。専攻にもよりますが、GPAが3〜3.5あれば優等生と言えるでしょう。高校やコミュニティカレッジでGPAが3.5以上あれば、アメリカでトップレベルの大学を目指せます。そして大学でGPAが3.5以上あれば、Honors student(特待生)になれる可能性もあります。大学院に行く際も、大学4年間のGPAを見られます。

さらに、就活の際にもアメリカの企業は学歴だけでなく学生のGPAを見て判断します。アメリカでは大学での成績が良いと就職に有利になるということです。

スポンサーリンク

アメリカの大学は卒業が困難?

アメリカの大学を卒業するのが難しいというのは本当なのでしょうか?確かに、大学卒業率が日本に比べて格段に低いことは事実です。では、その要因は何なのでしょうか?

一つの理由は、尋常ではない課題の量です。毎週クイズは当たり前、さらにエッセイを1学期に3、4個書かないといけないクラス、一週間に読み物が200ページあるクラスもザラにあります。トップレベルの大学であればクラスをパスするのさえ難しいのでしょう。

その上、さっきも述べたようにアメリカでは成績も大事になるので、ただパスすればいいわけにはいきません。それなりの成績を取らないといけないプレッシャーとも戦っているのです。これだけアメリカの大学生が勉強しているのを知ると、日本の大学生は勉強しないと馬鹿にされるのも仕方ないと思ってしまいますね。

しかし、決して日本人だからといって尻込みする必要はありません。日本人留学生で優秀な成績を収めている人はたくさんいます。中堅大学であれば、単位を取る難易度はそこまで高くなく、ただ量が多いだけなのです。つまり、コツさえつかめば決して日本人が卒業すること、更には優秀な成績で卒業することが困難ではないのです。

日本人留学生が高いGPAを取るメリット

これまで書いてきた通り、日米の大学で最も大きく異なるのが「成績の重要性」です。では、日本人留学生が高いGPAを取って何かいいことがあるのでしょうか?

日本人留学生の多くは、コミュニティカレッジから有名大学に編入する場合以外は、成績は気にしなくていいと思いがちですが、実は他にも日本人が高いGPAを取るメリットはあるのです。

外資系企業への就活

一つは、日本の就活でも高いGPAは有利になることがあります。実際に、日本の外資系企業は最近GPAを重視する傾向にあります。更に、これからは日本の一般企業もGPAを重視する動きにあると言われています。

つまり、近い将来アメリカと同じようにGPAが就活に大きく関わる時代が来るかもしれないのです。留学経験と高いGPAを両方持っていれば、まさに鬼に金棒でしょう。

英語力の向上

そしてもう一つのメリットは、いい成績を取ろうと努力する方が、英語力は確実に上がります。ついつい忘れがちですが、大学の本来の目的は就活ではなく勉学と自身の成長。事実、GPAが高い日本人留学生と低い日本人留学生では、英語力の差は歴然としています。

有意義な留学をしたい方は、絶対GPA3.0以上を保つ!といった目標を立てるのをお勧めします。

まとめ

アメリカの大学システムを学んでいただけたでしょうか?留学を考えている皆さんに少しでも参考になれば嬉しいです。

スポンサーリンク

この記事に関するキーワード

この記事を書いた人

アシュリー
アシュリー

UCSD3年生。社会学を勉強しています。

留学希望者におすすめ各国の留学情報を徹底解説!