フィリピンと英国の人気番組!人間の欲と度胸が試される「Deal or No Deal」

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Ben Sutherland

私はフィリピンのセブで生活しているのですが、家族みんなが夢中で見ているテレビ番組があります。ゲーム番組なのですが、心理的な駆け引きが要求され、とても面白いのです。実はイギリスでも人気がある番組ですので、ご紹介したいと思います。

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「Deal or No Deal」は、かつては世界の15カ国で放映された人気ゲーム番組でした。日本でも2006年に特番で、2007年4月から短期間だけ、島田伸介さんの司会により放映されました。今18歳の方は、当時10歳の時のTV番組なので、記憶が薄い方も多いかもしれません。

ゲーム内容は極めてシンプルです。司会者が「ディールしますか?ノーディールですか?」との質問に答えていくだけのゲームです。シンプルな中にも人間の度胸や欲などが垣間見れて、なかなか面白いのです。

フィリピン版「Deal or No Deal」

オランダが元祖のゲーム番組です。フィリピン版は、アメリカ版(2005 - 2009年)をかなり忠実に再現しています。初代の司会者はクリス・アキノさん(現大統領の実妹)で、現在は俳優のLuis Manzano(ルイス・マンザノ)氏が司会を務めています。

フィリピン版「Deal or No Deal」のルール

挑戦者は、最初に20個のブリーフケースの中から一個のケースを選択します。各ブリーフケースには1〜20番の番号が大きく書かれています。ケースの中には、1ペソから1ミリオンペソ(100万ペソ)までの金額が書かれたボードが張り付けてあります。

最高額の1ミリオンペソ(約260万円)は、一般のフィリピン人にとって目もくらむほどの大金です。フィリピンでは無駄使いしなければ10年間近くも生活できる金額です。

ブリーフケースをオープンしなければ、いくらの金額が入っているのかは分かりません。最初に選んだ一個のブリーフケースは、最後にオープンするルールです。残った19個のブリーフケースの番号をコールし、次々と勘をたよりにオープンしていきます。

途中で、バンカーと呼ばれる謎の人物から電話があり、「ここでディール(取引)してゲームオーバーすれば、○○ペソあげるよ」という悪魔のささやがあります。最後まで「ノーディール(取引しません)」と言えば、最後に残った(最初に自分が選択した)ブリーフケースをオープンして、その中の金額を獲得できます。

欲と挑戦は紙一重

オープンしたブリーフケースの金額は、もう受け取ることができません。途中でバンカーが提示する金額を受け取るか、ノーディールして残ったケースをどんどんオープンしていくかの2択です。1ミリオンがオープンしない限りは、ひょっとしたら自分のブリーフケースが1ミリオンペソかもしれないという期待があります。

途中で1ミリオンがオープンしてしまっても、今度は2番目に高額である50万ペソかもしれない可能性を信じたくなります。なかなか止めどきのタイミングが難しいのです。欲が裏目にでる事もあれば、挑戦が吉と出ることもあります。

最後の選択はドキドキ度マックス

視聴者として期待している状況は、最後に残った2個のブリーフケースのうち、どちらかが1ミリオンペソである状況です。そこで、バンカーが35.5万ペソを提示したとします。残されたのは1ミリオンペソと、たった100ペソのブリーフケース。

「ディール」と言えば、35.5万ペソを獲得して終了です。しかし「ノーディール」と答えれば、1ミリオンペソの可能性もあります。実際に番組内でそんな究極の選択を求められるシーンがありました。

あなたなら、どうしますか?

「ディール(取引)」して、35.5万ペソ(約91万円)受け取れるか、「ノーディール」と言って勝負するか?観客からは「ディールすべき!」とか「ノーディールしろ!」などの声が飛び交います。

過去のシーンでは、ほとんどの挑戦者はディールして、バンカーからのオファー額を受け取りゲームを終了してます。しかし、一人の女性は「ノーディール」と言ってしまったのです!自分が最初に選んだブリーフケースが、1ミリオンペソでなければ、たった100ペソの獲得で終了です。

結果はいかに?下記に動画でお確かめください。

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イギリス版「Deal or No Deal」はもっとドキドキ

イギリス版「Deal or No Deal」は、民放のチャンネル4で毎日夕方から放映されており、2005年から始まっている人気の長寿番組です。こちらは20個のブリーフケースではなく、現在23個(2014年までは22個)のボックスが使用されます。最高金額は25万ポンド(約4,600万円)です。

フィリピン版はノリノリのバラエティ番組感覚ですが、イギリス版はちょっとスタイルが異なります。視聴者が挑戦者の心理と同化するようなドキドキ感を作り上げています。

バンカーからの電話がコードレスフォンではなくクラシックな黒電話なのが、いかにもイギリスっぽくていいです。挑戦者が思案している際も、心臓のドクンドクンという効果音が流れる演出です。

イギリス版「Deal or No Deal」
Ben Sutherland

最後まで最高額の箱が残り、挑戦者が「ノーディール」の決断した際に涙ぐむシーンが非常に多いのもイギリス版の特徴です。全員が手を強く握り合って願うシーンは、見ている視聴者をよりドキドキさせてくれます。

下の動画は最後に2つの箱が残りました。25万ポンドと、たったの5ポンド(約900円)の箱です。バンカーからのラストオファーは6万8千ポンド(約1300万円)です。彼女の決断は「ノーディール」でした。

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(↑感極まって、最後は司会者にも涙が)

※イギリス版では、最後の交渉で「No deal」を選ぶと、「swap(箱の交換)」の選択が許されています。

フィリピン版と英国版の違い

フィリピンではステージの上で、ブリーフケースを抱えたTVスターがずらっと勢ぞろいして並びます。挑戦者も一般人ではなく、芸能人です。お金持ちが挑戦者であることもありドキドキ感はさほどなく、司会者もよく一緒にダンスしながらと、かなりワイワイした雰囲気です。

イギリス版は、かなり神妙な雰囲気の演出であり、騒ぐシーンもありません。箱を開けるメンバーも一般人であれば、挑戦者も一般の方です。会場のみんなが緊張を共有し、それを見ている視聴者もかなりドキドキします。

全く同じルールの番組でありながら、雰囲気は全然違います。番組の制作スタイルにお国柄が出てます。どちらも楽しみ方が違い、どちらも楽しめます。

まとめ

これからフィリピンやイギリスに行かれる方、現在住んでいる方は、ぜひ「Deal or No Deal」をご覧になってみてください。留学を準備している方も、イギリス版をご覧になれば、勉強の息抜きにも英語の勉強にもなります。お勧めの番組です。

これからの人生では、まさしく「Deal or No Deal」と決断を迫られることもあるかと思います。何事も慎重に頑張ってください。

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この記事を書いた人

ケン
ケン

日本の大学を卒業後に、フランス、イギリス、アメリカを渡り歩き、気がつけばセブで生活をしている50代半ばのオッサンです。酒とビリヤードを愛する男。セブでは、日本人よりフィリピン人のほうが友達は多いです。ちょい悪オヤジになりきれない、か弱いオヤジ。今までの経験を通して、私らしい情報発信ができれば幸いです。

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