まさかのストライキ!フランスの日本関連イベントで起こった事件
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フランス・アルザス地方は日本との交流が強く、先日も11日間で17万人ほどの来場者を集めた総合見本市のイベント「Foire Europeene」でも、今年は「Japan Gamer Geek」という名目で、ホール全体が日本の雰囲気に染まりました。本来であれば、このイベントの内容に関してだけお伝えしようと思っていましたが、このイベントでフランスらしい事件が起きたので、そのあたりの事情も含め、お伝えします。
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Foire Europeeneとは?
Foire Europeeneとは、フランス・ストラスブールで開催されている総合見本市です。会場には食品、DIY、キッチン用品、海外商品など、さまざまなセクションに分かれており、11日間で延べ17万人以上の来場者が集まる大規模なイベントです。
このイベントでは毎年、中心となる「招待国」を決定し、招待国の製品や企業の出展がメインフロアのブースにて大々的に展開されます。
5年前には日本が招待国でした。そのとき筆者もスタッフとして仕事をしていたのですが、反響がとても良く、いつも以上に来場者も多かったそうです。そのときの様子はこちら。
Foire Europeeneウェブサイト
日本のブース「Japan Gamer Geek(日本ゲームオタク)」
招待国が決定する前から「Japan Gamer Geek」という、フランスで日本関係の仕事や商品の販売を行う出展者を集めたブースの準備を進めておりました。
ブースでは、ストラスブールで活躍する折紙作家、日本が題材の漫画を描いているアーテイスト、こけだまを販売する協会、ぬいぐるみを販売するドイツからの企業、ストラスブールの日本商品販売のお店などが出展していました。
その中でも「お祭り」をコンセプトに300㎡での出展をしていた企業のおかげで、かなり日本らしい雰囲気のホールとなりました。
ところが、日本関連のブースを大々的に用意したものの、2017年度の招待国はギリギリのところでキューバに決定しました。通常だと1ホール全部が招待国用になるのですが、既にJapan Gamer Geekのブースができてしまったため、招待国が入れるスペースがなくなり、1ホールにJapan Gamer Geekとキューバのブースが一緒になってしまいました。
また、外の舞台ではキューバの音楽やコンサートが開催されていました。
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こんなところでストライキ?展示会場で起こったボイコット
今年は例年よりも街中に見本市の広告も少なく、また、日本関連のホールがあるということも全く告知されていなかったので、招待国がキューバだということだけがアピールされていました。
また、ブースが同じホールに隣接されていたため、日本のホールでキューバの音楽が鳴り響き、話もできないほどになっていた時間帯もありました。
もうひとつ問題だったのは、キューバ関連の物を求めて来た方が多かったのにも関わらず、招待国のキューバのブースは小さく、全く告知されていない日本のブースのほうが大きかったことで、会場に入ると「キューバじゃないの?」という声が多数挙がっておりました。
ある程度の来場者はいたものの、出展者にしても、自分たちの商品を求めて来てくれた人が少なかった。という印象になってしまいました。
出展者は、高いお金を払って出展しているのに、いくら来場者が多いとは言え、日本の商品を求めて来てくれる人が少なく、なかなか販売に繋がらず、皆が大赤字になるんじゃないかと思い始めました。
遠方からの出展者は出展料だけでなく、宿泊費など多くの経費がかかります。このまま11日間も出展しても意味はないんじゃないか、と、300㎡で出展していた会社が3日目にブースを開かず、ストライキを起こしてしまいました。
せっかくテレビ取材が入り、日本関連のホールの紹介をするはずだったのですが、映されたのはそのボイコットの様子でした。それはそれで宣伝にはなったでしょうが、日本では決して起こらないようなことが、見本市というイベントで起こってしまったのです。
さすがフランス、自己主張はきちんとするのだと実感した1コマでした。
まとめ
アルザス地方には日本との関連も多く、このようなイベントが多く開催されますが、これだけハプニングに見舞われたイベントも少ないので、今回はこういった形でご紹介してみました。
フランスで生活をする、フランスで地に足を付けて生きるというのはなかなか大変なものです。
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この記事を書いた人
12歳からフランス、イギリス、イタリアに留学し、語学留学、大学留学、大学院留学、と様々な留学を経験。ロンドンの語学学校に務めた後、現在はフランスの大学院で語学学習についての博士論文を書いています。
http://ameblo.jp/vindalsace/